取得時に利益確定のそのわけとは!戸建て賃貸経営ポートフォリオ、2ヶ月でできたこと

戸建てファンド・マネージャーの中山道子です。といっても、まだ、ファンドは正式発足しておらず、現在は、助走中。インナーサークルの投資家様には、すでにご報告をさせていただいた内容ですが、ここでも、現状の準備作業をご案内させていただきたいと思います。結論:助走は大成功中で、目標を大幅に上回っています!

2024年8月に、私が自己資金50万ドルを投入し、まず、5つの戸建てを購入しました。そのいくつかについては、記事にしました。

取得物件1
取得物件2
取得物件3
取得物件4

それを担保に差し出し、120万ドルの融資を募り、類似物件を更に購入中です。このベンチャーに賛同してくださった投資家様、本当にありがとうございます!

そして、2024年9月24日気付けの最新のポートフォリオは、以下の状態。

10軒をすでに取得し、累計で、今の段階で90万ドルほどを支出しました。うち4軒はすでに賃貸中です。

修理後のAFTER REPAIR VALUEは、10軒目を除いて、132万ドル位を目標にしています。つまり、現在進行中の修理が終わると、バリュー・クリエーション《145%》が初動の数ヶ月で実現したこととなります。

まだ、実際の賃貸価格が決まらないため、COC(キャッシュオンキャッシュリターン。現金で投資をしたとして、投資額に対する年次回収率)は正確には出にくいですが、大体、全体の目標は、ネットで、8%前後となります。

投資初年度は、賃料は、それほど高額ではなく、大体800ドル前後から始まりますが、毎年50ドル程度の値上がりを前提とするので、5年目の終わりには、2割増が想定できます。

また、途中で、安全率の高い低レバレッジの銀行融資を途中で導入すると、この「現金投資比率」が下がるため、キャッシュオンキャッシュを飛躍的に改善することができます。

 

Property and its closing docs purchase prie repair quotes total in ARV lease
7764 P 55,641.76 55,641.76 95,000 at $800
6190 H 68,860.00 35,000 103,860.00 160,000
16502 W 80,512.10 80,512.10 110,000 at 800
18204 C 176,751.03 176,751.03 300,000 at $892
17539 P 93,318.14 45,000 138,318.14 180,000
14552 A 67,953 35,000 102,953 150,000
16234 P 62,434 45,000 107,434 160,000
20054 G 46,967 30,000 76,967 100,000
16211 E $46,614.95 $46,614.95 66,000 at 900
16307 F 16,913.00 16,913.00
15418 L 0
9574 M 0
18037 R 0
16701 G 0
16721 G 0

私自身、金利の高い米国の融資は嫌いで、零細投資家としては融資をあまり使ってきませんでした。

理由は簡単で、5軒といった物件を所有するのに融資を使うと、レバがマイナスに働くときは、プラスに働くときの倍の幅でスイングするのがいやだったからです。空室が出たときや、何かあったときは、安定収入など見込めません。

しかし、私達が目指す300戸、500戸といったポートフォリオの場合、理論上の空室率、つまり、5%前後が、ほぼ毎月実現できます。当グループ提携の管理会社の家賃回収率は、毎月、脅威の90%台後半であるため、基本、満室想定家賃9割以上が、ほぼ確実に収益として確定していきます。

こういう状態で、低比率、例えば5割融資を銀行から取り付けると、マイナススイングを心配することなく、キャッシュオンキャッシュリターンが、大きく高まるわけです。

ファンドの利益構造は以下の通り

■ エントリー時に格安で購入《例えば市価比10%安》
■ 修理時にエクイティを積み上げる《例えば市価比15%安》
■ 賃料で8%前後の年次キャッシュ収益を目標《通常年率5%増》
■ 安定後、融資を導入。《例えば50%で、COC8%が12%へ》
■ 毎年の市価値上がり《例えばインフレ率プラス1%》

です。

いずれも、不確定要素があるのは間違いありません。

例えば、賃料は、年間正確に5%上がるわけではありません。ただ、多くの場合、800ドルが850ドルといった50ドル単位での上昇は、これまでの実績から言って現実的だという想定。

また、融資を導入するとき、金利が高いと、リターン率は多少低い状態。現在金利が比較的高いので、銀行融資を6.75%位で計算しています。ここも、その時の状況で多少変動しますが、多分、現在より高くなることは、それほど心配しなくていいでしょう。

更に、市価値上がりは一番読みにくく、歴史的には、不動産はインフレ率プラス1-2%が全米平均ですが、それでは、今後5年の累計インフレ率がどれくらいになるのか、また、これだけ高くなってしまった不動産が、来年以降どうなるのかははっきり言って不明です。

デトロイトは、過去5年間の合計値上がり率が、40%(8.13*5)を超えましたが、次の5年間はどうでしょうか。

住宅不足は現在の米国経済の構造要因なため、当面暴落の兆しはありませんが、この5年の過剰値上がりの修正に入る可能性も想定する覚悟が必要です。

そんな不確定要因が多数あるため、まずは実績を過剰に積み立てる必要があるということで、この2ヶ月、全力投球した《助走用のお試しミニ・ポートフォリオ》、実に数ヶ月で45%エクイティを実現する目処がついたのです。

最初の想定として、市価比1割安で購入し、修理によって、バリューアップは、15%位を見込んでいました。当然、MLS 掲載の市中物件ではなく、独自ルートを使っての直仕入れ、そして最強の自前修理会社を使っています。そのため、目標として、最大25%のバリュー・クリエーションを前提にしていました。しかし、実際には、現在取り掛かっているすべての修理が終わった段階で、45%が視野に入りました。つまり、目標を大幅に上回った、そういう確かな手応えを感じることができたのです。

これが最初の取得時に継続できれば、残り4年間にわたり、エリアの不動産上昇率が、インフレについていかない状態で低空飛行したとしても、すでに、値上がり率45%の「貯金」がある、というポートフォリオが実現できるわけです。

もちろん、修繕予備金や実際のメンテナンス経費等が上の数字に上乗せになります。これも、理論上は、物件価格の1%、あるは家賃の10%といった計上をしますが、古めの物件を取得しておいて、5戸、10戸を作っていくポートフォリオだと、毎年これだけ貯金しておけば大丈夫、といった胸算用は、ほぼ、意味がありません。実際には、支出が必要な修理が出たとき、出た額を文句を言わず、払うだけです。

それに対し、数百戸のポートフォリオについてだと、「家賃の1割は、回収時に定期的に生じる修理のために取っておく」というルールが適切に機能します。

どの物件が屋根の修理が必要になるのか、どの物件で退去に基づく回収費用が生じることになるのか。

私自身、これまで、自分のポートフォリオについて、ここまで丁寧に記録を取って来たことがありませんでした。今更ながらに、お恥ずかながら、この数字を見て、本業としてこれに打ち込む関係者を多数集めて、専業的に仕事をし合う効率性の高さを体感しています。しかし、しつこいですが、5戸10戸程度の物件を購入するからと言っても、私達が取り組んでいるこのの組織だったレベルで、専従スタッフの一貫したサービスを受けられるような優先順位は、一個人投資家であれば、どこでも得ることはできません。

この高打率を、いかにして、最大限、投資家様に還元するという私達の目標については、次の機会に。