アメリカ不動産投資の中山道子です。
今週は、融資案件のペイオフ(償還)が続きました。いつも続いていますが。今日は、コンプライアンスのお話。
長年決済代行会社と付き合っていると、あちらのペースに巻き込まれがち。皆さんいつも忙しく、頑張っていますが、見方によっては仕事が粗いので、可能であれば、いつも、「付き合いの深い決済代行会社」を使うことで、融通を利かせてもらうようにします。
しかし、一般慣行では、《売り手》が利用する会社を指定するので、毎回、好きな会社で決済できるわけではありません。
どこが違うかと言われると、色々ありまして、2024年末から気がついているのが、なぜか、ペイオフ書が期限切れになっているのに誰も気にしてくれなくなっている件。コンプライアンスは、どこへ、、、?
ペイオフとは、物件融資をしている銀行なりが、「物件を売るなら、コレコレの期日までにコレコレの金額を払ってください。そうしたら抵当権を解除します」という旨の書類。
通常、決済予定日を起点とし、その日に振り込まれるなら、XYZドル、その日以降は、日割りで、この額に、abcドルを毎日足してください、このペイオフは、起点日の15日後に無効となり、それ以降にずれ込む場合は、再度、新しいペイオフを作る必要があります。
といった内容。
しかし、別の銀行融資を受け直すときなど、多くの場合ずれ込むため、ペイオフを更新することは稀ではありません。
思えば、昔は、ペイオフは1ヶ月有効で作成していました。そのため、起点日に振込がなければ、日割り計算を30日することが可能でした。
それに対し、3年前くらいだったか、「そんなに長い有効日にするな」と言われるようになり、15日間位を目安にして現在に至るんですが、、、
ここ数回、有効期限を経過していても、決済担当者が誰も気にしてくれなくなりました。
どうも、コンプライアンスがあまり厳しくなくなったのでしょうね。
それより、これまで不要だった VOM という書類ができ、そちらを1ヶ月以上前に送ることや振込前に電話で振込先を確認する手続きのほうが重要。
昨日も、同じように電話で振込先を確認するようにという指示があり、電話をしました。振込先は確認しましたが、その次に、私としては、最近すべての償還案件について、攻防ポイントであるペイオフの有効期限の問題を提示。
中山: 振込先自体の確認はしましたが、ペイオフは期限切れです。
担当: え?28日まで有効だから大丈夫よ。
中山: 現在は3月7日なんで、期限切れってことです。あれは、2月10日決済予定、28日まで有効。
担当: 差額はつけて送るから大丈夫よ。
中山: いつまでの差額をつけるの?
担当: 28日。
中山: 28日までの差額をつけて送られたら、3月中の金利がもらえないってことなの。許可しません。
大丈夫。今、新しい書類送るから。数分待ってて。
担当: わ、わかりました。
という、学生の宿題提出期限かよ?と思うようなやり取りを経て、相手に、「今回の期限切れのペイオフは受け入れられない」ということがわかってもらえました。
この一つ前の決済では、実は、私のビジネスパートナーが、私の懸念に対し、別の会社の別の担当者と、ほぼ、同じ遣り取りをしたらしく、「差額つけて送ってくれるように指示したから心配しないで!」というので、新しいペイオフを再送せず、古い期限切れの書類を使うことを許容しましたが、見事、最後の1週間分の金利が抜け落ちていました。
このロジックでは、どうも、28日まで有効な書類については、28日までの金利を払い、1週間後なり10日後なりに決済すれば、問題ないようで、それがアメリカ流の「大丈夫」の意味だということを私は前回の屈辱で学んでいたので、差額をつけて送ると言われたときに、すかさず突っ込んだわけで、やはり、向こうの意図は、しばらく前に作った決済書類をアップデートせず、ごまかすことだったようです。
最後にこういう事があると、担当者は、書類を作り直したり、根回ししなおしたりしなければいけなくなるので、ご同情申し上げるとしか言えないのですが、私は私で、運用しているのは、自分のお金ではなく、また、一回きりの話ではなく、毎回の話なので、自己主張しないと向こうの楽な方に流されてしまうのです。
コンプライアンスの肝がこういうふうにシフトしていく場合、こちらは、実務で痛い目にあって初めて知る、みたいなことばかり。というのも、現場の関係者は、丁寧に計算や分析している時間的余裕がなく、誰かが根負けしてくれれば、早くファイルを完結させ、別の案件に進めるわけです。
向こうは、「嘘」こそつきませんが、かといって当方が必要な情報をすべて開示してくれるわけではないため、痛い目にあったら、すぐ、何があったのかを確認し直し、次に似たようなケースが生じたら、スムーズに自分の主張を押し戻す必要が生じます。
私も別に反射神経が特にいいわけではないので、こういうとき、馴染の決済担当者なら、一度、「私は毎回ペイオフ作成し直したいの」といえば、その後は、毎回尊重してくれるというわけ。
まあ、借り手様も、この《最後の1週間》位の話になると、「自分のせいで決済が遅れているわけでないのに、借金取りのやつ、最後の日までつけるように指示し直すとか、細かすぎだろ」というイメージになっているであろうことも、想像に難くありません。決済代行担当者が、1週間くらい、借り手様に有利に済ませようとするのは、あちらの平衡感覚でもあるのでしょう。
なので、ロジックはありませんが、WIN SOME、LOSE SOME(時々勝つが、時々負ける)を地で行きます。
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サムネイル写真は、単なるバナナ。最近、周囲の多くの方々が糖尿病予備軍の診断を受けていることを知りました。実は、私も、数年前から、インスリンのスパイクに気をつけるようになっています。日常的に血糖値が乱気流するような生活を送っていると、糖尿病にならないまでも、日々の作業効率が下がるからです。
あるスリムな友人が、日常的にパンやケーキを食間に食べているのを見ていて、前から震え上がっていましたが、結局、前期糖尿病という数値が出て、気をつける羽目になったようです。
バナナの場合、青いほうがいいということなので、あまり甘く熟していないタイプを買って食べるようになりました。