アメリカ不動産投資の中山道子です。8月中に発行したメルマガ設定に問題があり、お届けができていない方が多かったので、こちらで掲載します。メルマガは、通常ブログでは掲載しないので、こうした情報にご関心がある方は、ぜひご登録ください。無料で、第三者広告はありません。私の顧客様の殆どはメルマガ読者で、「中山との付き合いの中で、不動産ミリオネアになった」方が多いです。
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日本と米国の根本的な違い
一時期、日本では新米投資家でも銀行融資でマンション一棟を購入することが一般的でした。最近は融資が厳しくなり、初級者には難しくなっているそうですね。
日本では、仲介業者さんであれば、誰でも、理屈上は、商業案件も、大きい案件も扱えるので、これを「融資だけの問題」と捉える向きもあるかもしれません。
しかし、この日本式の感覚は、米国投資での落とし穴になります。
米国の絶対的ルール:商業案件とレジデンシャル案件は、投資家の経験値に応じて棲み分けしている。
米国における商業とレジデンシャルの具体的な違い
レジデンシャル:
頭金:20-25%
融資期間:30年固定可能
契約書:標準フォーム
売却時:買い手多数
コマーシャル:
頭金:40%以上
融資期間:5-20年
契約書:カスタム
売却時:買い手限定的
仲介業者さんもレジデンシャルとコマーシャルで、完全に分かれており、普通のリアルターに「10室のアパート」購入の手伝いを頼んでも対応できません。
商業案件購入にあたってプロが行わなければいけないレベルの物件審査のことを、アンダーライティング(underwriting)といいます。融資審査の場合にも使われる言葉です。
アンダーライティングとは?
アンダーライティング = 投資案件の総合的な審査・分析
審査項目の例:
財務分析(収支、キャッシュフロー)
物理的調査(建物状態)
市場分析(賃料相場、競合)
法的調査(権利関係、規制)
テナント分析
商業案件では難易度が格段に上がります:
レジデンシャル:1-2週間で完了
コマーシャル:1-3ヶ月、専門家チーム必要
実例:45戸のポートフォリオ案件審査の教訓
最近、私のファンドに、商業ブローカーから「物々しく」持ち込まれた案件はこんなケースでした。
□45戸の戸建てポートフォリオ(300万ドル)
□全室満室、滞納なし
□金利1%の継承可能ローン付き
□政府補助があり、固定資産税はほぼ免除
なぜ商業案件扱い?
戸建てでも、ポートフォリオ一括売買は商業不動産扱いになります。こんな好条件でしたが、見送るしかなかったその理由とは、、、
詳細は、こちらのブログリンクから、御覧ください。
ベテラン投資家が、金利1%・満室・継承可能ローン付物件を断る理由は?
成功への道筋は急がば回れ
日本でも、実際には、商業レベルの案件購入は、経験が浅い方には難しいのではないかと思うのですが、米国では、通常なら、戸建て投資で慣れて、5年から10年くらいの経験はほしいところです。
私自身は、商業案件に手を出すようになったのは、大変遅く、投資15年は経っていたと思います。
米国では、レジデンシャル物件では投資家は「消費者」として扱われ、各種不動産法規制による保護を受けます。一方、商業物件では「洗練された投資家(sophisticated investor)」として扱われ、多くの消費者保護法が適用されないのです。
最も重要なポイントは、商業用(コマーシャル)物件では、売主に告知義務は基本的にないという違い。
問題があっても、自ら調査しない限り見つかりません。そのため、商業レベルの案件となると、買い手側自身がプロフェッショナルなレベルで行う「アンダーライティング」業務が、重要なのです。
初級米国不動産投資家への警告
日本の「大きいほど効率的」は米国では通用しない
居宅物件も、5室を超えたら「別のゲーム」
商業案件を軽く考えない
最後に
最近は、「経験が浅い投資家」であっても、理解が難しい案件に投資をさせるためのスキームがたくさんあります。例えば、バケーションレンタル。商業不動産でも、全米不動産協会が扱うレジデンシャルでもなく、特殊なマーケットで、デベロッパーが直接売る場合は、相手が素人でも、理解することが難しい条件にサインをさせてしまうことが一般的。
このほか、私も経営しているプライベート・エクイティ案件は、相手が「適格投資家」でさえあれば、消費者保護を要しないと認定されるので、十分な説明ができていないのに、難しい商品を売りつけようとするケースがあるでしょう。
適切なリスク評価をするのは、どのレベルにおいても、なかなか難しいので、今日は、そのための理解軸をご提供したく、このメールマガジンを久しぶりに発行させていただきました。ご参考にしていただければ幸いです。
それでは。
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