アメリカ不動産投資で資産倍増中ブログ管理人の中山道子です。
日本在住者が、海外で、不動産投資に乗り出す場合、その所得が、日本で「雑所得」扱いになってしまうと、高額所得者にとっては、最悪、最高税率での懲罰的な税率が適用されてしまいます。
この問題を回避するためには、米国でLLCを設立することが有益です。
★ 日本在住であっても米国籍の方は、こちら(米国籍の方向けのLLC設立)を御覧ください。
これまでは、高額所得者が海外不動産投資を行う場合には、個人名義で融資を引き、できるだけ古めの木造を購入、減価償却を加速的に5,6年に圧縮して日本で計上し、その事をもって節税にする、という手法が人気でした。
それに対し、2020年度いっぱいで、このタックス LOOPHOLE《抜け穴》に止めが刺されることになりました。
そのため、2020年、2021年と、海外の個人名義の物件を売却しようと考えられている方は多いかと思います。
それでは、今後の対米不動産投資はどのように行うべきかという問題ですが、一般に、雑所得扱いで米国由来の収入が生じる状況においては、米国でLLCを設立するのが有益です。
日本では、米国LLCは、別法人と認識されるため、下のようなケースでは、資産運用をLLC内で行う限り、日本での毎年の申告や納税が不要になります。
> 1億円を米国LLCに出資
> そこから、私のやっているような不動産投資で毎年10%のリターンを得る
2019年度の米国の連邦税は、上のケースの場合、実効税率的には、実質的には収入に対し、15%程度です。
それに対し、同じことを、高額所得の個人が行う場合は、米国でこの金額を納税した上で、日本では、雑所得ということで、最大50%強の税率が課され、米国で納税した額を控除した差額を更に納税することになります。
米国LLCは、この場合、TAX DEFERRED なお財布《日本での申告を遅らせることができる》として機能するわけですね。
最終的に、日本で申告をすることが必要になるのは、このお財布のお金を、個人名義に移した時。例えば、米国LLCのお金を使い、お子さんが米国留学されるとしたら、米国では、「すでに申告納税済みのお金」ですので、別途申告納税は不要です。但し、日本では、LLCのビジネスと無関係なお子さんの教育目的で引き出して使った段階で、個人所得に移したと認識されることになりますので、日本で、個人所得として申告をする必要が生じるかと思います。
永遠にLLCにおいておいても仕方ありませんが、10年単位で資産を運用する場合、投資リターンを大幅に高められる他、「いつ、個人名義に移すか」について、自由がききます。例えば、高額給与所得がなくなったリタイヤ後に、年金が出るまでの間に計画に引き出し、生活費に当てるとすると、税率はグッと下がります。
あるいは、米国LLCの資金を使い、別のビジネスを展開するなどの方向性もありうるでしょう。
《お断り》
私はいち個人投資家にすぎず、税のプロフェッショナルではないため、日米の税制については、表面的な流れをご説明しましたが、個別の投資シナリオにおいては、必ず、日米の税務の専門家に相談をされながらおすすめください。記載に不正確な点がある場合はご指摘ください。
同時に、国際投資に関する税務については、国内投資と違い、英語が苦手だったり、税制に不案内な先生も多いので、海外投資に詳しい方へのご相談をしましょう。