寝室の定義は何か? What is the Definition of a Bedroom?

アメリカ不動産投資で資産倍増中ブログの中山道子です。

この記事の概要

アメリカでは、流通する物件において、部屋の名前は、割合厳密な定義に従って決まっています。日本では、同じような基準や合意はないようですね。

この記事では、「寝室の定義」をご紹介します。

最近、米国では、ベイエリア等で不動産価格がだいぶ調整が進んでいますね。私の顧客様でも、割安で自宅が購入でき、しかも、金利も安くて、と喜んでいる方がおいでです。

米国不動産は、次に不況が来るときには、全米レベルの総崩れはたぶんないだろうというのが専門家の見立て。五月雨式に、サイクルが一巡するということであれば、既に、マンハッタンや、サンフランシスコのような世界都市は、「ローカルな景気後退期」に突入しているということかと思います。

これは、毎回の先取りトレンドなんだろうと思うので、今、物件を買いたい場合は、まだ上がっているところを探すのもいいでしょうが、こういう下がってきているエリアを見ていくことも可能でしょう。といっても、一番高いエリアですが。

2020年、2021年と、進むにつれ、この「下降サイクル」は、二級、そして三級都市へと伝播していくでしょう。三級都市が下がりだすころには、一級都市は、ボトムアウトし始めているかもしれません。

さて、ということで、ここからが、今日の本題。

アメリカの不動産を見ていると、いろいろな名前の部屋があって、混乱することがあります。

DEN とは?
FAMILY ROOM と LIVING ROOM の違いは?

細かいことは、州ごとに決まっているので、投資先の不動産業者さんに聞いていただくのが一番早いのですが、ここでは、例として、寝室を取り上げます。

一般に、米国では、寝室という場合、下のいくつかのポイントを満たす必要があります。

◆ 広さ。一般に、サイズは、多くの州で、70から80SQFT2(6.5M2、4畳弱)くらいは必要。
◆ ベッドを入れるため、どちらの辺の長さも、7FT(2.1M)以上あること
◆ 出入り口が二つあること(通常は、出入り口と窓)
◆ 部屋の最低半分が、高さが7FT以上であること
◆ 窓のサイズが、通常5.7SQFT以上であること
◆ 空調が調整できている、冷暖房機が取り付けられる仕様

これ以外には、作り付けのクローゼットなどは、多くの州で、不要のようです。

今日、日本の中古不動産サイトを何気なく見ていてびっくりしました。下の間取りの物件が、4DKと表記されていて、、、

土地の形に合わせ、腐心した間取りなのかと思います。子供が3人、しかも、一番下のお子さんは、まだ赤ちゃん、なんていう家庭にとっては、最高かもしれません。

しかし、ある部屋を、ベッドルームと呼ぶためには、米国では、独立した出入り口が二つあることが定義。INDEPENDENT EGRESSといいます。

なので、問題は、この東向きの和室です。この部屋は、隣の洋室を経由しないと、キッチンなどの共通部分や、外と出入りができないため、米国で掲載するのであれば、この部屋は、寝室とは呼べません。米国なら、この物件は、3BR+1といった表記になるでしょう。

半地下の場合も、きちんとした寝室は、上半分に窓があります。

窓が作れないような地下室なのに、寝室として使えるような部屋などの居住空間がある場合は、販売時の掲載広告上、業者さんの仲介サイト上は、やはり、部屋数としては、計算に入れません。

米国方式のほうが、住宅の質を担保できるという言い方はできますが、その反面、必ず、廊下が必要になるわけで、住宅のサイズは大きくなり、そのため、販売価格が割高になるだろうことが容易に予測されます。どちらがいいかは別として、日米で、常識が違うわけです。

細かい点かもしれませんが、広告や物件を見ていて、「?」と思われた方もおいでかと思いますので、ご説明しておきます。

この記事のまとめ

部屋の定義というのは、割合複雑です。一般仲介物件というのは、それなりに審査を受け、業界の基準に基づいて売買がされています。

例えば、寝室の定義には、結構、いくつかの判断ポイントがあります。不動産購入は、業者さんに相談しながら慎重に進めましょう。

参考記事・全米不動産協会から
What Is a Bedroom? Make Sure You Know the Legal Requirements