アメリカ不動産投資で資産倍増中!ブログの中山道子です。
今日は、銀行について。
米国の銀行は、割合すぐ取引停止を告知してくることがあります。
残念ながら、解決策は、、、特にありません。
どの先進国でも国際取引、貿易をある程度前提に行動していますが、米国でも、現在、それはそれとして、テロ対策、マネーロンダリング対策規制のほうにも、目配りをしなければならず、そのバランスのとり方の問題で、関係ない方面にも、思わぬ波及効果が生じる場合があります。
昨今ますます一般的になってきたのが、米国の口座を使い、海外に送受金したところ、「お取引を停止します」という一方的な通知が来るという状況。
これは、あちら側も、苦渋の選択なのかとは思いますが、
「海外取引を頻繁にするお客さんがいる場合、その人がマネロン等犯罪に手を染めているかを判断するのは難しいな」
と思うときは、
基本、口座閉鎖をしてみる
という荒業に出ることがどんどん一般化しているらしいのです。
その際に、再度銀行に行くと、別の口座開設をしてくれるようです。
「悪気はないんで、察してくれないかな」
という感じなのかもしれません。
何を察してくれということなのでしょうか。以下は私の想像です。
- 銀行側には、海外取引を行うお客さんの海外資産詳細を確認するリソースはなく、やろうとしても、嫌われるだけ。
- 口座保持者が逮捕でもされると、銀行も期せずしてとばっちりを受けて、調査が入ってしまうかもしれない
- 口座再開設を依頼してくれれば、その人が書類を持ってちゃんと店頭に来てくれるので、また新規に身元確認や状況聴取ができる
- その後、相手が空気を読んで、海外取引を自主的に控えてくれれば、問題解決
みたいな感じなのでしょうか?
もちろん、顧客の方では、腹を立てて、別の銀行に行くということも可能です。
ただ、2018年の問題は、これは、現在、多くの銀行が行っている自衛手段として一般化しつつあるらしいこと。
「この銀行がそういうことをするんですよね。◯◯銀行口座開設は避けましょうね。△△銀行なら問題ないですから♫」
とか、そういう話ではなくなっているのです。なので、こういう目にあったときは、短気にならず、別口座開設手配が可能であるならば、別の銀行に行かず、自分をもっとよく知ってもらう努力をし続けることに意味がある可能性も。
一般常識の範囲内で、一つの背景として思い当たるのが、世界レベルではトップバンクであり続けるH☆BCのケース。
米国H☆BCは、過去にメキシコからのドラッグ資金のマネーロンダリングに使われた経緯があり、米国では、営業停止になるのか、撤退するかと危惧されたことまであります。結局は罰金で和解したようです。これが、2012年。
同行は、世界中に銀行があり、相互紹介口座開設が容易なことが一つの売り。「転勤族が給料口座を新らしい赴任先で開設するために、H☆BCの国際口座紹介サービスを使う」のはきっと難しくないのだろうと思いますが、その後、個人あるいは経営者が、米国H☆BCの口座開設紹介サービスを受け、実際に口座を手配するのは、大変難しくなっているようです。
その後、こうした動向が、業界に広まっているということですね。
こういうことは、個人口座、LLC口座とどちらについても、起こりえます。
どういうときに、怪しいと思われるかというと、
ケースが多いです。
海外の第三者名義の口座からバンバン振込があれば、当然該当しますし、自分自身の海外口座からの資金移動でも、だめになりえます。
なんとなく資金の動きが気に入らない、給与等でなくて、にわかには説明がつくかはっきりしないお金が動く時、ですね。
米国人自身も、海外に送金をして、口座停止を食らうことがあります。
米国の管理会社と取引をしている方も多いと思いますが、通常、海外への送金はしてくれません。海外送金はコストがかかるからなのかと思っていましたが、ある管理会社の経営者に聞いたところ、「一度やったら、銀行に呼びつけられて今後はやるなと言われた」と言っていました。
また、別の知り合いで、子供が海外旅行をしているときに送金をしてあげたら、自分の個人口座停止を食らった、という人もいます。
米国人が、自分の家族に対して行う海外送金すら、引っかかるのですから、外国人だからやっている差別だ、というわけではありません。
法的には、それなりの理由があって海外送受金をすることは、違法でもなんでもなく、各銀行とも、それをしてはいけないという表立った規定はないでしょう。単に、どういう理由かがわかりにくい時、「この人/会社の口座は一応閉めて見よう。」となるようなのです。
米国に居住しない外国人が、米国にLLCを作り、不動産を所有し、一人LLCとして経営することも、全く違法ではないのですが、それをやり、海外からの資金をその口座に振り込んでいれば、フラッグされて、「わが行ではもう対応できません」となる可能性もあります。
多少の例外がありうるとしたら、カルフォルニアのユ◯オンバンクかもしれません。
この銀行は、日本の銀行の子会社なため、日本在住者が、日本の詳細を開示し、郵送で口座開設できます。日本からの送金をして、それを用い、米国で投資をし、日本に送金し直すと言った行動は、日本の資金源口座も親銀行が確認できますので、この銀行では、こうした行動は、そこまで問題にならないのではないかと思います。
また、銀行によっては、まさに、WIRE FRAUD(送金詐欺)やマネーロンダリングなど、あらゆる問題を回避するために、個人口座については、送金自体が、支店に来てもらわないとできない、というふうにわざとハードルを課しているように見えるところもあります。大きいところでその方針なのは、ウエル☆ファーゴでしょうか。
こういうことがあると、クリプトカレンシーに意味が出たりするのでしょうか。
私は部外者で、単に最近一斉にそういうケースが複数の銀行で耳に入ったという以外に、詳しいことはわかりません。
長い対策記事などは書けないので、このへんで終わらせていただきます。米国居住でない外国人がこういう目にあった場合、対策としては、
などの対策が考えられます。
また、米国内での大金のやり取りは、金融機関の方である程度トラッキングできるので、それほど問題になっていない気がします。タイトルエージェンシーのようなところに送金をする場合は、相手がライセンスのある業者であるということで、取引内容はある程度想像できるので、それほど問題はないでしょう。
最後に、私も、銀行のマニュアルを見ていっているわけではないので、記事は、アバウトな内容となっております。2018年の段階でこういう傾向が強まってきている気がする、というお話です。しばらく前からこういう話は耳に入っていましたが、今年になって、より多くの金融機関で見聞きするため、ブログで取り上げることにしました。「自分は全くそんな目にはあっていない」という方もおいででしょう。
最後に、この記事は、ブログ記事なので、アクセスされた時期により、事情は異なるであろうことをご理解ください。
この記事のまとめ
米国外から米国に投資をする場合には、銀行口座が必要になりますが、銀行の自衛手段で、不在の人間にとっては、頻繁な国際取引をいろいろ繰り返すといった利用の方法は難しくなってきています。
サラリーマンが、ハワイに頻繁に行くので、現地の銀行で融資を取り、マンションを買った。そのマンションは、賃貸に出していて、該当口座は、家賃の回収とローンの返済だけを行っているが、それ以外にはそれほどいじらない、とか、日本から米国に転勤になり、ビザを取って給料口座を米国に開いたが、ネットではなく、時々銀行に実際に行って、自分名義の日本の銀行口座に送金している、あるいは、日本の家族から、引っ越しの準備金を国際送金してもらった、といったようなケースは、心配される必要はないかと思います。