海外移住で失敗したAさん夫婦の例 

アメリカ不動産投資で資産倍増中ブログの中山道子です。

今日は、友人に頼まれて相談に乗ったAさんについて。有料コンサルティングケースはブログでは取り上げませんが、プライベートで相談に乗ったので、状況をぼかして、説明してみます。

結論として、英語能力、事務処理能力が足りない方は、海外投資や海外移住で行き詰まることが多い上、高齢化するについれ、そうした能力が更に落ちることも覚悟する必要があることを忘れないで、ということです。

内容については、ビデオのほうがよければ、下を御覧ください。文章はクリックして進んでください。

Aさんご夫妻は70台のリタイヤ組。アジアのある国にもう10年以上居住しており、年金が現地の銀行口座に振り込まれるらしく、日々の生活はそれで足りるそうなのですが、まとまった貯金をHSBC香港においてあるということでした。

日本の銀行は、オンラインの海外送受金を許さないので、資金はほとんど海外で管理する必要があり、自分の居住国の銀行システムより香港のそれのほうが使い勝手がいいようでした。

平時なら、観光を兼ねて香港に年に1度は行き、各種手続きは、現地の友人に、店頭でサポートしてもらうけれど、COVID で旅行できず、HSBC香港のアプリが使えなくなってしまった、オンラインアクセスが出来ない、携帯アプリには「カスタマーサポートに連絡するように」と表記されているが、自分は英語が殆どできないため、電話ができない、お手上げ状態である、ということでした。

聞いてみると、そもそも、Aさんは、数年前に、パスポートも更新しているのに、HBSC香港に届け出ていません。つまり、届け出ているパスポートは、もう期限切れ。ブロックがかかった理由は、それかもしれません。

HSBC香港とチャットしてあげたところ、携帯からの自動音声アクセスでリセットできる、と言われましたが、なんと、Aさんは、そのために必要な「初期リセットのためのの認証の回答」(彼の場合、「好きな著者は」とか、「好きなスポーツは」といったパーソナルクエスチョン)のいずれも、全く覚えがないというのです。

今の銀行は本当に複雑で、パスワードも、数種類必要。例えば、

ATMカードのPINナンバー
ビザやマスターカードの利用をする際のPINナンバー
電話サポートを受ける際の電話PINナンバー
オンラインアクセスのためのIDとパスワード
海外送金など一部の手続きにのみ必要なセキュリティデバイス
パスワードをリセットするための初期の質問と回答
携帯アクセスをする場合は、二重認証
登録しているIDを更新したら届け出に行く
引っ越ししたり携帯電話を変えたらその通知

といった調子で、口座をフルに使いこなすためには、これらの情報を、すべて、きちんと整理し、何10年といった期間に渡り、安全な場所に保存し続ける必要があります。私自身は、現在、こうした情報をすべてキープする場所として、オンラインの有料パスワード保存サービスを使っています。

英語のみならず、居住国の現地語も全く学んでこられませんでした。60代は良かったのでしょうが、70代になっているので、正直、今後のことを考えると、日本に帰国するべきレベルの方だと思いましたが、アジアでは不動産価格が下がっており、10年前に現地で買った居宅マンションを損切りする覚悟ができていないようでした。米国と違い、外国人が行き来できなくなった新興アジアの多くの国で、不動産は、今不良資産。多少値下げをしても、現金化は今、いずれにせよ、難しいのかもしれませんね。

大変だなとは思いましたが、Aさんについては、手伝えることはそれ以上なく、「香港のご友人か、有料で、日本人向けにオンラインのHSBC香港口座サポートサービスを提供している業者さんが沢山いるようなので、それのどれかを試されればどうですか」とサジェストしてやり取りを終えました。

私のアメリカ不動産投資の場合は米国移住して頂く必要はなく、米国在住者のみならず、日本在住者様のご投資が多いですが、投資部分については、日本語サポートで手厚くできるものの、銀行とのやり取り位はできる、そういうレベルのそこそこのビジネス英語力、高度な事務処理能力が必要とされていることに変わりはありません。

昔、ある日本在住の投資家様のサポートをしていたとき、投資案件をご紹介したのにも関わらず、当日になって

「HSBC香港にお金がおいてあるのだが、使いこなせなくてロックアウトされた。振り込めない。すいませんでした」

で終わったことがあります。その時は、すでに投資案件は決済前日。

当時は、そういうときのために余分に普通預金にお金をおいていたので、自己資金で案件投資をして事なきを得ました。(現在は、そのようなケースが生じないようにしているので、もう何千万単位の資金を予備で普通預金においたりはしていません。)

こちらはなんとかなりましたが、その投資希望者様は、その後、香港に行って、対策できたのでしょうか。

あるお客様によると、一応資産の一部を外貨にしておこうということで、何もせず、香港に、普通預金でドルをたくさんおいているようなお金持ちのお知り合いは数多くいるそうで。一部の方は、ロックアウトされているんじゃないかと、他人事ながら、訝しいです。

このブログを読まれている皆様で、海外口座取引経験がまだあまりない方は、「本丸の投資という話でなくて、銀行口座維持の話って?」などとバカにせず(やってみると結構手こずるものです)、ご一緒に、語学力ももちろんですが、並行して、パソコンスキル、携帯操作能力などの周辺スキルの「バージョンアップ」を心がけていきましょう。

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