アメリカ不動産投資で資産倍増中ブログの中山道子です。
不動産投資と直接リンクするわけでもないのですが、今日は、COVID で米国の犯罪率が、暴力性の高いものに限り、高騰し、他方では、空き巣狙いのような軽度財産犯は激減したというお話です。
2020年というと、黒人男性、ジョージ・フロイドさんが警官に窒息死させられた事件が象徴する「警察と黒人コミュニティの対立」の構図が鮮明化しましたが、
統計的に見ると、殺人などの暴力的な犯罪が激増し、それに対し、みんながステイホームだったため、空き巣狙いのような軽度の財産犯は激減したという傾向がありました。
First Covid raised the murder rate. Now it’s changing the politics of crime.
下のグラフは、FBI の資料。全米レベルで、暴力犯罪が10万人ごとに400件は、大方治安がよりよいエリアに住むことが多い日本人にとっては、恐ろしい数字です。
それに対して、いわゆる軽度の窃盗のような財産犯は、実は、COVID 下のみならず、ここ10年、激減傾向にあります。
私達不動産投資家にとっては、後者のニュースは良いニュースですが、問題は母体の大きさ。
2020年の居宅等への侵入件数は、年間90万件だったそうですが、別の調査では、警察に届け出る率は、3割台にとどまるという調査もあり、そうだとすると、発生件数は、これだけ減っても、その3倍強ということになります。
別のデータになりますが、OECD への報告で、BURGLARY(窃盗目的住居侵入)の統計を見ると、米国のそれは、日本の6倍といったイメージ。
https://dataunodc.un.org/data/crime/burglary
つまり、ここ10年間発生率は下がっているのですが、今でも日本の6倍前後というイメージを持てば、やはり、警戒心を解くことは出来ません。
このような話を不動産投資のブログでする理由は、犯罪に対して、万全なリスクコントロールというのは、本当にできないというのが私の長年の経験だからです。
当然、保険はかけます。
米国の保険が日本より高いのは、こうしたリスクが現実に高いからです。
しかし、建物の保険以上に、犯罪に対して対応することは、難しいということは変わりません。大体、窃盗があった時、警察への届け出も、管理会社や賃借人に依頼する必要があり、隔靴掻痒。保険会社の現場検証が終わるまで、修理もできませんし、検証後、修理費用の事前建て換えが必要な場合もあります。
不動産取引自体について、詐害行為のような犯罪的な行為を見かけることも、あります。そのような被害に対してかけられる「保険」はありません。
私のビジネス・モデルの場合だと、一番困るのは、不動産担保融資をした際に、借り手が、失敗後、逆上して犯罪的な行為に手を染める場合。具体的には、担保取り立てをした結果、融資相手が逆上して担保物件に損害を与える場合です。当然器物損壊やら不法侵入やらのいろいろな罪名がつくべき行為ですが、通常は、確かに、保険を申請できる場合以外は、警察にレポートなんか出しません。
更に逆恨みされたら目も当てられないからです。
そうなると、私のように量をやる場合は、シニカルですが、これが、COST OF BUSINESS(商売するにあたっての経費)です。
ですが、初級投資家は、くれぐれも、無理をせず、割安物件を微妙なエリアで買うようなことは慎みましょう。賃貸経営も苦戦しますし、犯罪率も倍増なのです。
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