2022年、米国不動産市場は暴落するのか? テーパリングの影響は?

アメリカ不動産投資で資産倍増中ブログの中山道子です。

この記事では、2021年年末以降のテーパリング等の政策変更の動向を受け、米国不動産市場に、今後暴落の危機がありうるのかを検証します。私や多くの関係者の理解としては、「そんな心配(期待)は無用」です。理由をご説明します。

2021年秋、いよいよ、連邦準備銀行は、これまでの株式市場における買い支え(QE、QUANTATIVE EASING、量的緩和)を「テーパリング」(減少させていく)ことを決定しそうです。

米金融当局は11月にテーパリング発表、23年に利上げ開始か-最新調査

株式市場は、すでに、一本調子の値上がりにストップがかかり始めていますね。

米国では、買い支えの一貫として、MORTGAGE BACKED SECURITIES(不動産担保証券)の買い入れもたくさん行ってきていましたから、これをやめてしまうことで、不動産市場への影響は起きるのでしょうか?

前回の米国発、不動産発の世界恐慌(2008年)時には、流通している不動産担保証券の多くがジャンクだったことが分かり、連邦の介入が必須でした。

それに対し、リーマンショックの教訓で、その後の米国では、不動産のローンを組むための審査は、大変厳しくなりました。現在、ローン取得者の平均クレジットスコアは、760で、これは、アッパー4割程度の層です。(MOTLEY FOOL調べ

つまり、過去10年にわたり、人口の6割は、普通のローン審査に通らない、それくらい、審査は厳しかったわけで、前回の危機のように、「ベガスでチップで生計を立てているウエイトレスでも融資が取れた!」とか、そういうのは、なし。

正直、なんで、今季、連邦準備銀行が、不動産担保証券を買い入れているのか、私には、理解できていません。

その他に、住宅ローンが焦げ付かないように、銀行ローンの返済猶予が連邦政府主導で隅々まで徹底しており、直近、2021年9月末に、この猶予期間がようやく解除になるのですが(多分)、最新のローン滞納率は、なんと、3%まで落ちています。この数字には、猶予措置を利用している人も計算に入っているわけです。一時は確かに、この数字が高かったですが、連邦のバラマキや雇用対策が功を奏し、急激な改善を見せています。

3%と言うと、平時に比べ、1%高い程度。米国では、日本より、住宅ローンのデフォルト率はたしかに高めなのですが、それは、平時からそうなのです。

もう一つ、心強いのが、この間、不動産価格が広く上昇をしたという状況。万が一、失業して、返済ができていない状況であっても、連邦猶予を使って返済を2年近くしないで済ませ、その間に、居宅は3割といった値上がりを経験した計算になります。

なので、9月30日以降に、失業が続いていて、どうしてもローン返済が再開できない場合は、単に、物件を普通の値段で売りに出すだけで、ローン返済ができてしまいます。

しかも、需要と供給のバランスは、現在、大きく供給不足のまま。

この状態で、9月30日以降、連邦の住宅ローン返済猶予期間が終了し、不動産担保証券の買入れがテーパリングされても、自宅所有組は、統計的に影響が出るような問題には対面しないでしょう。

今後、不動産市場が下落するなら、買い時になるかな?と期待した筋には、残念な結論かもしれませんね。他方、今後、流石に、この2年間のような値上がりは期待しにくいだろうとは思います。

持ち家層は、このように、割合安定しているのですが、今回、ロウワーの賃借人層が困窮していて、ホームレスが問題になっているという状況が、より切実です。貧富の差の問題ですね。

こういう激動期に、副業目的の初級不動産投資家が、長期の賃貸経営に乗り出すのは、なかなか難しいものです。賃借人層の圧倒的多数は、与信も良くなく、職歴も安定しません。ターゲットを見誤ると、投資物件の価格は安定していても、賃貸経営自体が、苦戦するかもしれないわけです。

うまくいく場合は、賃貸経営もいいですが、誰でも手間いらずでパフォーマンスが安定するのが、私がやっているスタイル。不動産を担保に、1,2年間に渡る融資をし、短期に利益を確定していきます。高度なスキルを持った現地チームが専門的にマネージメントするので、下手な管理会社とのやり取りに苦労する必要はありません。家賃目標の倍のリターンが経営の努力なしで実現するとしたら、それでも、賃貸経営を選ばれますか?

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