アメリカ不動産投資、市町村の「罰金ビジネス」があなたの最大リスクかも

アメリカ不動産投資で資産倍増中ブログの中山道子です。

ブログ読者のみなさんが、罰金ビジネスと言う言葉を聞いたことがなくても当然です。私の造語ですので。

どういう意味かというと、「自治体が、財政難を背景に、罰金を目当てになりふり構わない行動をしている」ことを言わんとしているのです。日本で、よく、貧困者向けに割高劣悪なサービスを提供することを『貧困ビジネス』と言うようになっていることから、考えつきました。

今日出した有料メルマガで、突っ込んだ説明をしましたが、まず、これが、不動産投資家にどういう意味を持つかと言うと、不動産を所有すると、地元市町村の支配から逃げられないわけです。

そして、COVID 以前から財政難に陥っている多くの市町村では、COVID を受けてさらなる打撃を受け、「なりふり構わない度」が加速しているのです。

これは、単に、固定資産税が高くなっていくという悠長な話ではありません。それも問題ですが、そっちは、民主的なプロセスに服しており、値上がり率も通常決まっていることが多いので、それほどひどいことにはならないのです。

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それでは、どんなケースが問題になるのか。

アトランタ市郊外の DORAVILLE市は、2016年にある男性に対し、裏庭に丸太を積んでいたという理由で、1,000ドルの罰金を課して、「ひどすぎる」と、訴訟になりました。ドラヴィル市の財政の実に2割が、こうした罰金により、賄われているのです。

Nearly 600 Towns Get 10% Of Their Budgets (Or More) From Court Fines

ワーストランキングナンバーワンに輝いたミズーリ州の SAINT ANN市に至っては、財政の30%が罰金ビジネスに依存しています。警察官の役目も、治安というより、パトロール罰金人といった体。

これらがいかに異常かというと、普通の市での全国平均上、罰金が市の財政に占める役割は、通常なら、1.4%だというのですから、開いた口がふさがりません。

利息や延滞フィーが加算すると、桁違いになるのも、罰金ビジネスの特徴。

フロリダ州の DUNEDIN 市では、ある女性が、「もう所有していない物件にあるプールの管理状況が劣悪」であることを持って、$103,559 ドルという罰金が課され、ニュース報道されました。この方は、ローン返済が出来ず、物件を引き渡して転居、しかし、銀行が最終的な名義書き換えを行うのが遅れ、知らずして、「荒廃の責任者」になっていたのです。

A Florida woman was fined $100,000 for a dirty pool and overgrown grass. When do fines become excessive?

そして、連邦統計局によると、この傾向は、10年前よりひどくなっているということ。2016年に回収された罰金総額は、$15.3 billion で、10年前に比べ、実に44%の増加をしているというのですから、ポスト・リーマン・ショックの市町村財政のもがきを象徴する数字なのかもしれません。

遠隔投資家にとっては、自動車の走行時の速度超過罰金などは、問題になりませんが、「居住者が、裏庭に木材を積んで1,000ドル」、「銀行に差し押さえられ立ち退いた物件のプール荒廃に10万ドル」って、これらのケースは、所有者として、刺さりませんか?

こういう場合、当然、交渉をして金額を減らしたり、濡れ衣を晴らす必要がありますが、管理会社がすべて代行できるとも限りません。市役所との交渉と言ったら、弁護士、最低でもパラリーガルランクの素養、経験が必要ですが、管理会社の担当者さんは、そんなスキルも時間の余裕もないでしょう。

最近、COVID で生じているのは、役所が、「許認可業務を進めようとしないのに、罰金だけは加算し続ける」という問題。つまり、修理がしたいのに、許可が降りないため出来ず、修繕していないという理由で罰金加算が続く地獄ループです。届け出なく勝手に修理しても、今度は、届け出義務違反で加算されますが、あしからず。

直近、この問題については最高裁判決まで出て、「州や地方自治体は、過度の罰金ビジネスは控えるように。それが憲法の精神、建国のスピリットだから」というアバウトなガイドラインまで提示されました。でも、「カネがないから取れるところから取る」がスピリットとなってしまった現在、そんな優しい物言いだけでこの攻勢が止まるものでしょうか?

今後の物件投資のリスク、あなたは、ここまで見据えて出来ますか。

私自身、賃貸経営から出発し、複数州での管理監督経験も豊富にあります。そんな私が、賃貸経営では、イージーなアーリーリタイヤにはとても届かないと気が付き、方向転換を決めてからもう10年近く経ちました。

そのかいあって、不動産投資スタイルの変更後、チャリンチャリンと、収益が確実に上がるようになりました。

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