米国不動産賃貸経営 賃料滞納率は恐怖の15%《2021年7月現在》!

この記事の概要

2021年7月段階で、米国賃貸経営の累計15%が賃料滞納中。エリアによっては、もっと悲惨なことになっているでしょう。それに対して、私の短期融資案件は、例年通りの成績を叩き出しており、実際の数字を、参加されている投資家様には、VIPニュースレターとして配信しました。

経済回復基調が鮮明で、1年を待たずに、失業率は、フル回復をするという展望の中、不動産市場は、価格は高騰する反面、賃貸経営の実態は、小規模投資家にとっては、困難を極めるところに至っています。

私自身は、随分前から、零細投資家の不動産経営には見切りをつけ、「不動産を担保に取る短期融資投資」に移行して久しい状態。この8月には、「2018年から現在」までの成績として、累計のデフォルト率を投資家様に報告するニュースレターを発行しました。

このタイプの投資は、自分で不動産を保有しないので、以下のメリットがあります。

■ 細かい物件管理の手間がない
■ 1-3年の短期回収なので長期展望が不要
■ 一つの案件に資産をすべて固定させず、リスク分散が可能
■ リターンは、賃貸経営の倍以上

他方、どんな投資であれ、ロス・リスクをいかに管理するかが重要。

このスタイルの投資の場合は、返済デフォルトと、その回収です。ベテランであれば、デフォルトは、一定の確率で発生することを前提にし、そのときどうするかという組み立てを最初にディール・メーキングします。

デフォルトしてしまうと、展開が予測がつかないので、「全く無問題」ということはありませんが、経験があれば、事前対策と事後対応の仕方で、大体、「結果オーライ」に持っていけます。

私は、投資をしていただく方には、プロセスに対するトランスペアレンシー(透明性)を大切にしているので、エントリー時にも、丁寧な事前リスク説明をしますし、定期的に、こうした情報をお届けしています。

今季のデフォルト率についても、大体、事前説明の通りでした。例年、多かれ少なかれ、このラインで進行しているので、その点、デフォルトと回収を経験された方も含め、投資家様は、信頼を寄せてくださいます。一部の投資家様とは、もう10年に渡るお付き合いです。

一般に、株式の世界と違い、どんな優秀な管理会社であっても、累計デフォルト率の計算をとって公開するような会社はありません。

特に、今の COVID 時代、全米統計を取れば、家賃の累計滞納率は、15%程度で、例年の倍以上。大変高いので、エリアによっては、大変なことになっているでしょう。

日本在住投資家の場合、米国在住者のリアルな体験がないため、利回りの高めなロウアーなエリアに、あえて投資をしてしまうケースが後を絶ちませんが、こういうエリアでの長期賃貸経営を遠方から行うとしたら、ペーパー上の減価償却以上のメリットは全くなく、実際の収支はむしろロスになるケースも出るでしょう。色々なエリアで、不動産管理を15年以上やってきた私からすると、それくらいなら、やらないほうがいいと断言したいです。

投資家様向けの資料を作成し、この時期、平時と比べ、デフォルト率が落ちていないことも確認、またデフォルトの回収も、COVID 絡みの多少の延滞はあるものの、多かれ少なかれ、平時に準じて、粛々と進めることができています。不動産価格の高騰に助けられる部分もあり、デフォルトしたほうがリターンが高くなるケースもあります。実際の数字を顧客様に公表できる自分のポートフォリオ運用には、大いなる誇りを持っています。

《滞納率についての参考リンクは下から》
Twice as Many U.S. Renters Fell Behind on Payments During the Pandemic