「中山さんに何かあったらどうなりますか?」

アメリカ不動産投資で資産倍増中!ブログ管理人の中山道子です。

この記事の概要

ニッチ投資の弱点は、人。

私も50を過ぎたせいか、今年、複数の投資家様から、「中山さんに何かあったら、当方の投資どうなりますか?」というご質問を受けましたので、いくつかのシナリオに分けてお答えさせていただきます。

今週、「7年前に私のブログを見てラスベガスで物件を買った」という方からご連絡をいただきました。

===7年前のブログ読者様からの声===

初めまして。 私は7年前に中山さんのブログを参考にしてラスベガスの物件を購入した〇〇というものです。

<省略>

7年前に中山さんのブログを拝見し2002年から2018年までの長期にわたり継続されておられることに驚きと一種の感動を覚えています。よろしくお願いいたします。

===

今回、7年前に買った物件を売却し、売却益再投資にあたり、短期融資案件の話を聞きたい、ということで、なんと初めてご連絡を頂戴しました。

購入のタイミング、売却のタイミングと、絶妙ですね。

私自身は、ベガスに今持っている物件を売る予定は、今のところ、別段作っていないですが、今を逃すと、今後数年価格上昇が停滞したり、売却に苦労する時期が来る可能性はあるだろうと思っていますので、このご判断は、大変結構だと思います。

私こそ、7年前の情報を覚えていて、検索していただいたことに心よりお礼を申し上げます。ちなみに、わたしがブログを始めたのは、11年前で、投資を始めた2002年からではないんですけどね。継続は力なり。

本題に入る前に、まずは、もうひとつ、エピソードにお付き合いください。

この前、日本人の投資家仲間で、ご自身の投資物件以外に、複数の日本人のお知り合いの投資物件を管理されている方と、お食事をする機会がありました。

彼の管理ポートフォリオは、50戸だそう。

「一人で回すにはいっぱいいっぱいなので、もうこれ以上は、お客さんを募集していない。自分の投資にプラスオンで上がる利益としては、十分、逆に、管理戸数が今より増えてしまうと、人を雇わなければいけない。そうすると、給料や事務所経費が発生して、収益効率が落ちる。ギリギリのところです」

ということでした。

今が、ちょうどバランスよい状態ということですね。彼にマネージメントしてもらっている方々も、経験のない人とやり取りする必要がなく、優秀な投資家の彼に直接管理してもらって、LEAN OPERATION(無駄のない経営)の恩恵を受けているというわけ。物件の売り買いも、既存の投資家様のリピートがあるわけで、結構なことです。

その知り合いに、

「今年、複数の投資家様に、私になにかあったときに、バックアッププランがどうなっているかをご質問された」

というお話をしたところ、下の回答が返ってきました。

 

== 血も凍る!新興国投資で、資金が行方不明になった話 ==

そういえば、この前、知り合いの相談に乗ったんですが、僕のその知り合いは、2,500万ほど、カンボ◯アの不動産デベ・プロジェクトに投資をしたそうなんです。

どういう経路でカン◯ジアに投資をしたかというと、その知り合いはふつうに日本在住。カ◯ボジアと日本を行き来する優秀な日本人経営者がいて、その人に任せる形で。

ところが、その経営者が、50代なのに、急死してしまったんだそうです。

一人オフィスなので、その人以外は、事業内容は、誰も把握していない。奥さんも、仕事は全然手伝っていなかったそうです。

投資についての取り決めは、そのカンボ◯アに詳しい経営者と僕の知り合いとの間の覚書程度。

今回、プロジェクト自体、中長期の話で、現地に詳しい人の手助けがなければ、マネージメントはおぼつかないので、知り合いは、現地のデベロッパーにお金を返してもらおうとしているらしいですが、難しそうですよね。

詳細はよくわからないんですが、この死んだ経営者が取りまとめ人になっていて、その人の会社名義での私募資金を運用するという話だったのかもしれません。

そうすると、相続人である奥さんが、この会社名義での投資のすべての所有名義人になってしまうので、まずは弁護士を雇って、奥さん側と交渉することになるらしいです。

===

 

うわああああ、やってしまいました。

2,500万、回収するのにどれくらいの弁護士費用、手間がかかるんでしょうか?詳細は不明ですが、私の友人の認識では、事実関係は、以下の状況。

◆ カンボジ◯に詳しい日本人ビジネスマンを通し、2,500万を現地プロジェクトに投資。
◆ 投資名義は、どうやら、その仲介日本人ビジネスマンの現地の会社。
◆ 他にも複数の投資家の資金を取りまとめたのかも。
◆ 仲介の日本人ビジネスマンは、まだ50台なのに、急死
◆ 投資資金は、不動産デベロッパーが運用中か?
◆ 投資名義会社の相続人は奥さん(子供も?)だが、奥さんが状況を全く掌握していない。
◆ 今後、その奥さんは、カ◯ボジアで(?)相続手続を済ませる必要がある?
◆ 奥さんとやり取りしながら、元本と配当等の利益を、回収していく必要があるということかも?

いや、私のお客様が、わたしの健康状況を心配してくださるわけですね。私は元気です。

ということで、本題。

私自身の投資スキームでは、名義関係は、以下のようになっています。

私の投資スキームに基づく投資家様の投資概要と私になにかあったときのバックアッププラン

◆ 名義は、投資家様ご自身の名義で書類作成
◆ 銀行口座のやり取りは、書類作成上の名義人口座を使う

私に何かあったときは、直近、

◆ ブローカーは投資家様の住所や連絡先、口座情報を知っており、償還時に直接ご連絡

となります。

もう一つ、現地で投資管理に責任を持ってことにあたっているメインのブローカー本人(現在二社とやり取り)になにかあった時の段取りについても、現地側は、チーム体制のところを選んでいますので、ご資金運用継続のご心配をされる必要はございません。

次に、今後、単発的、単純な回収、解散ではなく、引き続き資金運用をご希望される場合の問題ですが、第一に、私は、人を雇って後継者育成をするつもりはありません。

どこの業界でも一番の問題は人材不足だと思いますが、過去には、私も人を雇った経験はありまして、やはり、ノウハウをすべて教えてあげて、勝手に出ていかれても困るわけですし、逆に、いくら教えても、後継者ランクまで育たないケースも多くあるわけで、私自身が自分でやれることを、人にお金を払って教えることには、ビジネス上、”私の死亡リスク”に見合うようなメリットは、ありません。

生命保険文化センターというところの記事がわかりやすかったので、年齢別死亡率を見てみたら、女性は、男性よりずっと低いんですね。

万一の恐れは、どれくらいの割合である?

これを見ると、50歳の女性が1年間に死亡する率は、1,000人中、1.51人。私が、今後10年の間、死亡する可能性は、「毎年、0.2%ほど」。60になる頃に、0.3%に上昇しますが、やはり、それほど高いとは言えません。

上のカンボジ◯通の日本人ビジネスマンは、50台男性ということで、1,000人に4人という運の悪さだったということになります。直接は存じ上げませんが、ご冥福をお祈りします。奥様のご心労もいかほどかとお察し申し上げます。この方に資産を預けられた方々も、奥様との連携、回収が順調に行くといいですね。

統計からすると、稀に、単発的にこういう事がありうるからと言って、今、私が、「投資家様のご懸念に対応するために、優秀な人を雇います。そのため、これからは、私の手数料を倍にさせていただきますね」などといったら、投資リターンがそのまま落ちてしまい問題。私自身、上で紹介した友人と同じで、「一人で、自分の投資の片手間にやる」レベルが、双方にとって、一番効率が良いため、これを変えることは避けるべきなわけです。

第二に、私になにかあったとき、単なる当面の回収以上に、中長期にはどうするか、という問題には、回答があるべきだということは間違いありません。ということで、すでに、「直近何かあった時」の後継者問題については、ブローカー側との打ち合わせを終えてあります。

特に、もし、私に準備期間があれば(例えば、余命3ヶ月宣告を受けたといった場合)、その間に私自身から、正式な引き継ぎがきちんと段取りできると思います。基本、各方面への連絡、挨拶、紹介・申し送りだけですから、大した業務量ではありません。

それがうまくいかない場合、ブローカーの方で、日本人通訳をパートタイムで雇って顧客様とやり取りをすることは問題ないということです。

私自身としては、業者さんが提供する通訳の方を通すというだけでは、投資コンサルの部分は完全に抜け落ちてしまうので、2つ目のアイディアは、それほど気に入っていませんが、、、

いずれにせよ、以上のように、書類は、投資家様名義で米国の弁護士が作ってありますので、少なくとも、上のカンボジ◯の方のケースのように、自分で弁護士を雇わないと、そもそも、お金がどこにあるかもわからないというようなことは、有り得ないことはおわかりいただけるかと思います。

最後に、この他、投資家様ご自身に何かあった時の問題もありますね。これについても、ご相談をお受けすることがあります。

私の案件の既存投資家様で、より詳しく聞かれたい方は、当方計画のご説明や、投資家様の長期資産運用についてのご相談のお時間を設けますので、個別に直接ご連絡ください。

この記事のまとめ

長期に投資をする際には、「まさか」の時のことも考えていく必要があります。健康リスクも、そのうちの一つ。運用先がニッチな場合、関係者のバックアップ体制がどうなっているかを確認するのは重要なことですね。

同時に、投資家ご自身についても、「海外に口座を持って、投資を盛んにしてしているが、ご家族は、全く承知していない」、というような状況は、避けましょう。

特に、海外不動産を個人名義で持ったまま死ぬのは、最悪パターンです。

御本人がご健在でも、些細なトラブルが大事になりうる海外投資、本格長期投資に乗り出すなら、相続が起こってしまったら、ということを考える必要も出てくるかもしれません。

冒頭の生命表は、生命保険文化センターのサイトから画像を借用させていただきました。