アメリカ不動産投資で資産倍増中ブログの中山道子です。
これまで、融資案件(DEBT DEALS)に転じてしばらく、取得戦略は避けていましたが、この夏から、物件取得戦略(EQUITY DEAL)に転じることになりました。
こちらは、そのうちの一軒。
デトロイト市内でも、BAGLEY というアッパー・エリアで、近所に大学やゴルフクラブがあり、レンガ造りの落ち着いた家が並んでいて、30万ドル台の物件が並ぶ通りがいくつもあります。
当該物件は、実は、長らく、セクション8の行政補助のテナントさんが居住しており、3ベッドルーム2バスルーム、角のロットで、敷地も 6,534 sqft 、家の広さは、地下室を除いた1階2階合わせて 2,357 sqft (なので地下室を合わせると、4,000近い)とビッグなサイズであるにもかかわらず、なんと、大家さんが物件管理を放置しているため、賃料は、892ドルと格安。。。
売り手の方は、テナントさんとの賃貸借契約を終了させて退出してもらってから修理を行い、実需希望者向けに売りに出す金銭的な余裕がありません。サイズが大きい物件で、エリアがそこそこなので、時間も半年かかる計算となりますし、そもそも、修理代には何万ドルもかかるでしょう。
そのため、今回、MLS に掲載されていない状況での直キャッシュ・オファーで、18万ドルという金額で合意をしました。賃料からすると、固定資産税等を払うと1万ドル単位のマイナスキャッシュフローになってしまいます。
実は、この物件は、テナントさんが出ていったことを想定して、修理代を出して、実需仕様に仕立て直して市場に出したとしたら、数年後には50万ドルの評価額を目標にできるというのが共同経営者の見立て。
ここらへん、ZILLOW では、現状、ちょうど18万ドルくらいとのZESTIMATEしかなく、地元の業者さんの土地勘がなければ、見極めはつきません。
当方も初期コストが高くなるのは嫌なので、第一の戦略は、このテナントさんの賃料を上げる戦略。
退出してもらい、修理をしてから市場に出せば、月額2,000ドルの家賃は硬いエリアですが、そうすると、また数万ドルかかってしまうので、まずは、セクション8で、家賃の一挙の値上げを要求。1,400ドルくらいには、すぐ、値上げできそうだということです。
普通のテナントさんであれば、いくら賃料が割安で何年も抑えられていたからといっていきなり4割アップは難しいでしょうが、ここは行政なので、テナントさんの支払い分に大きな影響がなければ、一度にできるマックスの値上げを実行し、あとは、年々値上がりを要求していくことをまず行います。
このエリアは固定資産税が高く、これを行っても、それでも、多少のマイナスキャッシュフローが生じてしまいますが、年率2割以上の値上がりが期待できる前提ですので、ポートフォリオの一つのホールディングとすることを決めました。
ポートフォリオ内で、この物件をホールディングするために、高キャッシュフローの物件をいくつかホールディングしたり、短期フィックスアップで現金をゲットしたりする複合戦略を取っていく必要があります。
遠隔投資の個人投資家レベルでは、ここまでアグレッシブに行けないと思います。テクニックとして一個人投資家として使いこなし難いのが、
□ MLS 掲載物件でない物件を引っ張ってきて、売り手側仲介手数料を排除し、個人オーナーとの交渉で優位に立つ
□ セクション8の申請業務に通暁した管理会社と緊密に連絡を取り合いながらリターンを確認
□ 長期投資経験豊富な仲介会社に将来の見込みを聞き、それに基づいて行動する
などではないでしょうか。私も長らく一人でやってきましたが、限界があるため、縁あっての共同経営となり、シナジー戦略のメリットを大きく噛み締めています。