JPモルガンチェイスの定位観測が面白い 前編

中山道子です。

今日は雑談です。

最近のゆるいツボは、大手金融機関が、いろいろルール違反をするのを定位観測することです。最初は、真剣に、小市民的な怒りをもっていましたが、最近は、残念ながら、社会不正義に対する正常な感覚がマヒしてしまったらしく、ただただ、ウケ続けています。ゴミ投資家の私、まったくご縁のない世界ですし、それくらいしか感情の持っていき方がないという。

特にジューシーなのが、JPモーガンチェイス。マレーシアの国民の皆さんすべてにお詫びをした記憶が新しいゴールドマンサックスのネタもオイシイですが、やはり、最大手だけあって、すべてがビッグです。

JPモーガンチェイス罰金履歴をトラッキングするサイト

払ってきた罰金は天文学的な数字で、桁が大きすぎるため、ロウワーな私には、足し算自体ができません。

あまり昔のことを掘り起こすのは、かわいそうだろうという話なら、やはり、金融大恐慌後の話に絞るべきでしょう。

ええと、最近、大々的に日本でも報道されているのは、2020年の下です。

2020年9月に出た相場操作に対する制裁金
JPモルガン、制裁金最大の960億円 貴金属取引で不正

これは、金銀のみならず、レアメタル等のその他の貴金属、米国債をも絡めた大々的なというか、システマチックなスプーフィング【実行する気のないカラ注文を出したりしてアセットの価格を人工的に上げて、売りで利益を得る違法な相場の操作方法】に対する制裁の例。2008年から2016年まで行われたとされています。

2008年時の金融危機の時には、連邦資金の提供を受けていたのに、これは問題ですね。不動産業界では同じレベルの詐害行為というのはもうできていないので、私は、単純に、それがうらやましいのかもしれません。(冗談です)

JPモルガン(当時)の東京支店が『実勢を反映しない作為的相場を形成させるべき一連の有価証券指数等先物取引をする行為』に基づいて、業務停止命令に服したのが、2006年のことだったわけで、基本、市場操作は、見つかって立件された場合は、制裁に服するが、その後、また、同じことが再発する状況。英語の物言いで、《許可を得て何かやるより、やってから謝るほうが話が早い》という慣用句がありますが、

It’s easier to ask forgiveness than it is to get permission

こういうふうに使うのですね。よくわかりました。

まあ私には金融のことはわからないので、そういった話はおくとして、私なんかにとって一番理解しやすいのが、内部統制、顧客アドバイザリー業務。お客さんのお金を横領とか流用とか不正運用したといったケースですね。

日本語の大きな報道は下です。

米JPモルガン、内部統制巡る過去の不備で制裁金も

報道で、大きなフォローアップは見つかりませんでしたが、上のトラッカー経由で原典を見ると、結局、2020年11月24日に、顧客アドバイザリー業務に関する内部統制が緩すぎるという理由で、2億5,000万ドルの制裁金を払うことが命じられています。

それでは、『顧客アドバイザリー業務に関する内部統制が緩すぎる』って具体的にどういう状況?

というパンピーの質問に答えてくれたのが、最近のブルームバーグの下の記事。長くなるので、後編で!皆さんも、ポップコーンご用意されてください。

93歳の祖母が、自分の孫2人とJPモルガンチェイスに宣戦布告!

At 93, She Waged War on JPMorgan—and Her Own Grandsons