アメリカ不動産投資、もう一つの方法はリート(不動産投資信託) REITの魅力と欠点

アメリカ不動産投資で資産倍増中ブログの中山道子です。

今日は、アメリカ不動産投資の仕方のもう一つの方法として、リート(REIT)(不動産投資信託)の特徴、長所と注意点をご紹介します。いろいろな投資商品の特徴を理解することで、投資の引き出しが増えていきます。

リートとはなにか

上場している不動産投資会社が、物件を購入、賃貸経営して、収益の9割を、投資家に分配します。

 

リートの長所

★ 不動産現物と異なり、少額から買える
★ 不動産現物と異なり、ほとんど手がかからない
★ 不動産現物と異なり、流動性が高い
★ 不動産現物と異なり、売買手数料等各種コストが大変低い
★ 不動産現物と異なり、不動産を複数持てるのでダイヴァーシファイができる
★ 堅実なものを選べば、不動産現物より失敗しにくい
★ 株式市場からのダイバーシファイができる
★ 株式と比べると配当が高め

ただ、欠点といえる別の特徴も多数兼ねています。

リートの欠点

★ 不動産現物と異なり、減価償却が得られない
★ 成功する不動産現物と比べると、トータルリターンは低めの可能性がある
★ 株式配当と異なり、配当は、普通所得になってしまう(値上がり益はキャピタルゲイン税率)
★ その年の利益が配当として分配されるため、株価は大化けしにくい
★ 歴史的には、普通にS&P500信託投資を買ったほうがリターンが高い

米国在住者の場合、リートを購入するなら、TAX DEFERRED の年金アカウントからするべきでしょう。年金アカウントは、ある程度以上の額がたまれば、SELF DIRECTED IRA (SDIRA) にうつしてそこから現物投資や私のやっている短期融資投資も可能です。

不動産投資の総利回りはそもそも、統計上の「平時、長期には、まあ、そんなものだろう」というパーセンテージは、元本に対し、

> 家賃部分の目標 年率4%(税引前ネット)
> 減価償却 年率3%(申告所得額をへらす効果)
> キャピタルゲイン 年率3%台前半(但し、売却コストがかかります)

といったイメージです。これは、アメリカの全米の不動産の歴史的なリターンを前提にした数字で、1890年からの統計があるシラー・インデックスに歴史的インフレ率を加算すると、それくらいになるのです。

http://www.econ.yale.edu/~shiller/data.htm

狙って投資をするのですから、エリアや時期により、これよりずっとうまくいく可能性も高いのですが、初級者が賃貸経営に失敗すれば、数年でロスカットする場合もあるでしょう。

それに対し、リートは、

> 配当年率3%目標
> 減価償却 なし
> 年率リターン 年率3%台半ば

と言ったイメージではないかと思います。NAREIT(National Association of Real Estate Investment Trusts)の調査によると、全リートの総合的なリターンを1972年から2020年までにトラッキングした下の調査では、価格上昇率が、3%台半ばだったので、その数字をベースにしていますが、より長期に統計を取れば、シラー・インデックスの累計である3%台前半に近くなるだろうと思います。

https://www.reit.com/data-research/reit-indexes/annual-index-values-returns

なので、長くホールディングする場合、インデックス式のリートは、米国不動産市場の全体を、適切にキャプチャーできる商品だと思います。基本、特別なタイプでなく、ヴァンガードのインデックス・リートのような市場を代表する商品を買うのが楽で失敗しにくい方法。直近の驚異的な成績は、長期には、サステナブルではないことをお忘れなく。

しつこいですが、現物不動産投資がこれよりうまくいくのは、SWEAT EQUITY を多く投入し、それが成果を出したときだけ。成功率については、下の数字位を覚悟したほうがいいでしょう。

https://usa-rei.info/investor_loss/