低金利にインフレ!米国不動産とインデックス投資の組合せが最強!(2)

2021年10月、米国では、消費者指数が 5.4% という紛れもないインフレ状態。しかし、体感的には、「いや、ものは1割2割上がってる気がする」「生活費の上昇は5%なんてものじゃない」というのが実態ではないでしょうか。

政府統計と実感にギャップが生まれる理由については、下でご説明をしたことがあります。

米国のインフレhttps://usa-rei.info/inflation/
日本のインフレhttps://usa-rei.info/no_inflation_is_a_lie/

今日は、テーマに沿って、第二弾、「不動産投資をしている方が株式ポートフォリオづくりに着手する場合」のお勧め。

不動産投資を熱心にやっている方は、株式は全くやらない方のほうが多いように見えます。私自身、投資については、最初、不動産の勉強だけをしていました。

しかし、不動産メインの方でも、株式市場でのインデックス投資信託運用をサブにしてポートフォリオを作ることで、総合的なリタイヤプ・ランニングがより効率的になります。

株式市場で株式を自分で選ばなけれればならない場合と違い、インデックス投資信託は、「上位トップ企業のお勧めバンドル」を自動的にセレクトしてあるファンド。自分が気を使わなくていい理由は、リバランス、つまり、業績の上下に応じて、株式銘柄の入れ替えが、自動的に行われるからです。

不動産投資をメインとする個人にとって、最適なインデックス投資戦略は、ダラーコストアベレージング(dollar cost averaging)。特に考えず、毎月、または定期的に、端数の金額を積み上げていくだけです。

これが不動産投資家に便利である理由は、不動産投資は、やはりタイミングを待つというタイムロスがある他、金額もまとまった額を積み上げていかなければいけないから。

毎月、節約することで、余剰金が出たとしたら、それを、どこかに置かなければいけないわけで、最初は IRA のような積立型の年金にお金を置くのが得なので、米国在住者は、基本、この部分は、どのみち、インデックス投資に回されているのではないでしょうか。

日本や他の国の在住者も、米国や世界経済の成長の恩恵に預かれる国際的な投信の毎月のコツコツ積立をお勧めします。

私の顧客様でも、私のブログ記事を見て、インデックス投資に着手された方がおいでで、毎月、「外食一回分くらい」を積立し、放っておいても「気がついたらだいぶ増えていた」ということで、何よりでした。下がっても放っておいて引き続き、ドルコスト平均法に基づき、毎月同じ額の積立を続けます。

投資というのは、「投資手法」を多く学び、使える武器を増やすことで、バランスを取ることが可能になっていきます。

例えば、2020年に株式が大幅に下がった時期、私は、不動産投資がメインだったので、総資産額はそれほど大きく落ち込みませんでした。これが、株式だけのポートフォリオだったら、気持ちはブルーだったと思います。

不動産だけのポートフォリオの場合、うまく回っているなら、悪くはない反面、米国では、株式市場のほうが歴史的には成長率が高めなので、それをプラスオンで加味すると、「その分が運用が楽」「細かい資金を効率運用できる」「長期的には不動産投資をするより、リターンが大きい場合がある」「その分が流動化しやすい」などのメリットが得られる場合があるわけです。

私自身、まだまだ大した額ではない反面、資産が増えてくるにつれ、複数の投資スタイルを組み合わせることで、リターンや税率をコントロールすることのメリットを感じるに至っています。

下に、不動産とインデックスとのプロ&コン(pro & con)、良し悪しを。

不動産の魅力は、減価償却が計上できること、毎月のインカムが見込めること、不況時には、資産が株式市場と逆の動きをする可能性があること。FORCED SAVINGS、つまり、一度決断すると、流動性が低いゆえに、何年にも渡り、最初の決断を守る必要が必然的に生じることを特徴としてあげる方もいます。

反面、ダウンサイドとして、手間がかかりうること、経費が大きくなりがちなこと、大金の初期投資が必要なこと、流動性が低いこと、自分の能力に大きく左右され、それが故にうまくいかないリスクが相当程度あることでしょうか。

インデックス投資信託投資の魅力は、端数の余剰資金を無駄なく運用できること、米国の場合、長期的に不動産よりパフォーマンスが高い場合があること、自分の手間が殆どないこと、うまくいかないリスクは、自分の能力というよりは、市場の動きに連動しており、プロのファンドマネージャーと同じかそれ以上の成績を出すことが可能であることです。

インデックス投信の欠点としては、収益不動産と異なり、「今年どういうパフォーマンスをするか」という期待が難しいこと。もう一点、投資家の自己規律が必要で、高くなってしまっている時や安くなってしまっている時と、毎回、毎月、同じ額をコミットするというのは、結構なセルフコントロールを必要とする場合があることでしょうか。個別銘柄投資のほうが、「儲かる場合は儲かる」ので、そっちにいかないように努力するのが難しい人もいるでしょう。というのも、個別銘柄投資でインデックス投資より成功するのは、統計的には、一握りの人になるのですが、「自分なら」と思ってしまうからです。

この記事は、不動産投資をメインでやっている方で、これまで、インデックス投資を検討されたことがない方向けに書いています。

インデックス投資については、米国にいれば情報は豊富です。日本在住者で、これまで考えたことがない方は、例えば、下のサイトでご参照ください。ニッセイ基礎研究所は、証券会社ではなく、政府向けの調査コンサルなどをやっているシンクタンクなので、情報量が多く、比較的客観性も高いので、私は好きなサイトの一つです。

https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=68930?pno=1&site=nli