S&Pケースシラー住宅価格 とは COVID で米国中産層は資産大幅アップ!

アメリカ不動産投資で資産倍増中ブログの中山道子です。

米国株式投資をされている方なら、S&Pケースシラー住宅価格という言葉をご存知だと思います。実は、不動産投資だけをしている方は、あまり、この指標については、聞いたことがないかもしれません。

全米不動産協会が発表する取引価格など、いろいろな指標がありますが、それぞれ根拠が違うので、今日は、統計をご説明してみます。細かいテクニカルなことはいいから、考え方を理解するだけで構いません。

ケース・シラー・インデックスは、市場で売却された物件が、過去にいつ、いくらで売却されたかを調べ、そこから、該当物件の上昇率をはじき出すスタイル。

というのも、今、市場でいろいろな物件が売れたとして、その売却価格を調べて、1ヶ月前、あるいは、1年前に売買された物件価格を調べても、それは、「その時々に、市中でどんな価格の物件が売り買いされているのか」がわかるだけであり、ホームオーナーにとっての資産形成がどの程度なされたのかを評価するのは難しいかもしれません。

「その時々の売買価格のデータ」も当然、意味があります。例えば、今、物件を買おうとしている人にとっては、そのデータが有効です。そのため、仲介業者である全米不動産協会は、新築を除いた中古物件について、こうしたデータを詳細に分析し、毎月、発表しています。

が、すでに物件を買っている人にとっては、「市中でどんな物件が売り買いされているか」より、「近所の物件が、どれだけ値上がりしてきているか」を知るほうが、資産形成にとっての参考になります。また、米国人の経済力を推し量るためにも、この資産形成が、中長期に渡り、どの程度なされていくかという観点が、意味があるということになります。

2021年11月の段階で振り返ると、今年、1月から8月までの段階で、ケースシラー指数は、実に、15%近くの上昇を見ています。

2021年1月から8月までの全米国付度さん資産向上データbyケースシラー

年度末までには、17,18%といった値上がり率を記録するかもしれません。

大不況後の立ち直り機運で、この10年間で、不動産価格は、均すと、年率全米平均6.6%の驚異の強気市場を経験しています。この期間中のインフレ率は、大体年率2%弱でした。

今回、大不況になったかと見るや、連邦の政策や供給問題、需要増が絡まり合い、株価のみならず、不動産価格も上昇アップ。アメリカの中産層の資産のほとんどは、自宅持ち家不動産の含み資産ですので、人口の7割に近い層(持ち家)が、資産力アップしたことを示します。多数の生命が失われるといった大変な悲劇が繰り広げられている中なので、手放しで喜ぶような状況でもありませんが、この点は、各方面にとっては、大きく安心できる要素です。

2008年のリーマン・ショック後に不動産の投げ売りがありましたが、今回は、そのようなことは、殆ど起こらないだろうというのが大方の見方。理由は、この数字からも端的に見て取れます。

米国では、こうした経済指標が充実していてわかりやすく、広く公開されています。市場のトランスペアレンシー(透明性)は、成長性とあいまって、今後も、類を見ない強力なマーケットを形成し続けるでしょう。アメリカ不動産が、長期に勉強をし、フォローするに足りるアセットクラスである所以です。

COVID下の連邦政策がどのようなものであったか、それが不動産にどうして安定化をもたらしたかについては、下の記事もご参照。

https://usa-rei.info/threearrows/

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