今度はダイヤモンド・オンラインでも! 歪曲にご注意

アメリカ不動産投資で資産倍増中ブログの中山道子です。

日本の報道をオンラインで見ていたら、下の記事を見ました。

米住宅バブル崩壊の足音

2022年7月23日付けのダイヤモンド・オンラインの記事です。会員限定となっていますが、無料会員になると月数本、記事を読ませていただけます。ダイヤモンド社様、いつもありがとうございます。

ですが、これはちょっと見逃せませんでした。

普通の人が、「バブル崩壊」という見出しを見れば、価格大暴落を想像します。しかし、実際には、そのようなことはないのです。

この記事は、ウオール・ストリート・ジャーナルからだということだったので、元記事を探しました。記者は、Justin Lahart 氏とあり、該当する記事は、下しかありません。

America Still Needs More Homes Housing slowdown is only exacerbating the market’s biggest problem: There aren’t enough homes

英語のタイトルを見れば、分かる通り、趣旨は、

===WSJのもとの記事の趣旨

現在、金利上昇などで、買い控えが始まり、ようやく居宅在庫が増え始めているが、まだ足りない状態。新築物件の建築件数も、不況突入懸念から、すでに減ってきたが、過度の調整に終わる懸念が強く、依然、在庫確保、供給確保こそが、今の住宅市場の真の課題だ。

==

というものです。

まともなジャーナリズムでは、見出しと記事は整合をしており、忙しい方が、ざっと見出しだけを見て、記事を見ることができなくても、時短できるようになっています。経済紙の多くは、これを目指しているかと思います。

それに対し、リテラシーが高くない人相手のジャーナリズムというのは、センセーショナリズム。

極端な例では、アメリカで、よくスーパーで見る新聞なんかだと、「エイリアンが私を誘拐した!」などと、荒唐無稽なタイトルと記事内容で買ってもらおうとします。

今回のダイヤモンド・オンラインの記事は、編集デスクが、何が何でも不況、バブル崩壊をテーマにしたくて、全く関係ない(あえて言えば、正反対の趣旨)記事を援用して、こういうタイトルを付けたケースに見えます。元記事があっても、別の意見であるなら、署名記事にして、リサーチの結果の自分の意見とすればいいのに、当然、署名なし。フリーランスの方に、適当に外注された「なんちゃってまとめ」記事ということなんでしょうか。

===ダイヤモンド誌記事の結論

住宅がもっと買いやすくなるまで住宅市場の復活は想像しがたい。コロナ禍がもたらしたブームは、それが続いている間は良かった。今、バブルの崩壊が近づいている。

===

興味本位のエンタメ記事も、ある意味、楽しいですので、あながち否定しません。この記事も、「そうくるのか、うーむ、、笑」と、エンタメ・バリューは感じました。ええ。

しかし、こと、投資家であれば、投資判断を下すにあたっては、正確な情報を探すようにしていく必要があると思いませんか。

時々でいいので、引用である場合は、元の記事をリサーチしてみると、該当ジャーナリズムの質がはっきりします。

センセーショナルなバリューはありませんが、月1配信(ただし不定期)有料メルマガでは、こうした不動産市場の動向やティップスを、できるだけ、正確にお届けするように努力しています。

データの読み方は複雑なので、予測が的中するということでは正直ありませんが、経済学者でも誰でも、それは同じかと思います。市場がどういう状況かを、バランスよくお届けするように努力しているということですね。

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