モーゲージ危機10周年記念に思うこと

アメリカ不動産投資で資産倍増中!ブログの中山道子です。

今日の記事概要

2008年のモーゲージ危機10周年を迎え、株式市場コメンテーターの間には、警戒感がドッと噴出してきました。

調整が入るまでには時間がかかるもので、その時間については、現在のコンセンサスは、「後2年」程度だろうということですが、それが1年半か2年半かは誰にもわからない訳で、調整が入るということ自体に対し、準備に入る必要があります。

私自身は、気が早いので、自己資金はほとんど株式市場からは引き上げ(債券含め)、全て自分の不動産投資案件に投入しています。

自分の投資案件は、短期の確定高利回りなので、景気後退期には、最も安定した投資先となりうるという前提ですが、同時に、今年は、水面下で、今後、不動産市場にも調整が入ることを前提にしたリスクヘッジの仕組み強化の準備を進めています。

私自身は、この2018年、数ヶ月前に、株式市場からは、8割方、手を引き、今後の DOWNTURN(景気後退) を待っている状態に移行しました。

昨日、投資信託を8割方売りました・前編 《景気後退の予感》
昨日、投資信託を8割方売りました・後編 《景気後退の予感》

2018年9月半ばとなった今、専門家の間では、急に株式市場環境に対する警戒感が一斉に噴出してきた感じがします。まあ、しばらく前からそういう事は言われ始めていましたが、大手メディアが、10周年記念ということで、警告に関する露出を取り上げることに意味があるという方向にかじを切ったのでしょう。

ヘッジファンド、ブリッジウオーター社の経営者、RAY DALIO氏の新著の宣伝インタビューが 私のYOUTUBE のトップページに表記され始めたのが数日前。

同時に、2008年のメルトダウン10周年記念記事が怒涛のようにPCのいろいろなところに、表記され始めました。そうでした、そうでした。ダリオ氏のタイムリーな営業上手には毎回感心します。

ということで、ここ数日、マクロ経済についてのいろいろな記事を勉強するのに時間を使っています。

不動産に着手し始めた頃は、そこまで頭が回らず、「賃貸不動産経営は、株式市場とは連動性が低いから現場がわかっていれば関係ない」程度の認識でいましたが、2008年のメルトダウン後、ローカルな市場をウオッチングすることに加え、経済の全体像を理解することの重要さがわかりました。

現在の私は、自分の投資のみならず、多くの方々のご資産をお預かりさせていただいているので、ステークは大きく、実は、1日の半分以上は、狭い意味の「業務」「仕事」ではなく、「勉強」や「考えること」に使っています。

しばらく前からこういうスタイル。引きこもりか受験生かと我ながら突っ込みたくなります。

自分のやっていることは、普通の人には理解不能なので、ママ友に対しては「主婦」で通したりと、TPO に応じてお茶を濁していますが、自分的には忙しいつもり。

(マイノート。読んでいる本や記事のノートを取ると、一番頭が活性化されて、理解度も深まりますし、そこから、大体、自分の課題がはっきりします。
私は線の入ったノートブックより白紙のものが好きです。無精なので、メモを取った後、メモ自体は整理せず、捨てることも多いですが、本を書きたかったら、そのメモを日記的に整理するべきですね。)
A habit Bill Gates and Richard Branson swear by is one most people overlook

 

不動産に関わっていた最初の10年は、当然、物件を見るのにもっと時間を使っていました。

しかし、その後、投資家か業者なのかという自問自答の結果、投資家である道を優先することになります。優秀な業者さんというのは多数いるのですが、今私がやっているようなことをやる人は、ほとんどいません。

今でも誤解されますが、そんなわけで、現在の私のスキルセットは、レアルター(物件を見つけ、取得代行手続きをアシストしてくれる人、限られた郵便番号を守備範囲として自分の市場を熟知している)というより、投資家(自分または他人のお金のアロケーション、マネージメントをする)。

実際のレッグワーク(現場のリアルな段取り)は、そういう方々に任せ、その時ごとに、プロジェクトチームを組んで事に当たるイメージです。

業者さんが、「お客さまの指示を受けて、リアクティブに投資物件を探す手足となる」ことであるとしたら、私は、「投資案件をパッケージングし、お客様にプロアクティブにご提案する」役目。そのためには、日頃から、提案型、問題解決型の仕事の仕方が要求されます。

現場との関係も、過去には、業界の人達にいろいろ教えてもらったりする受け身な立場が多かったのですが、最近は、インターネットや読書で収集したデータやフレームワークを前提に提案をしていくするという能動的ポジショニング、ある種のリーダーシップを自分が取るようにしています。

(私の名誉のために付け加えさせていただきますと、私の場合は、現場からのボトムアップの時期が、10年以上あっての現在なわけなので、不動産で全く現場を経験したことがない人が、パソコンに向かい、私のやっていることを真似をしても成功しないとは思います。)

本当に、今は、大学のセンセイのセミナーだろうと、シンクタンクのトークだろうと、不動産販売取引データであろうと、現地に駆けつけたり現場でアポを取ってヒアリングなんかなくても、オンラインの業界サイト、リアルタイムの視聴やポッドキャスト、ユーチューブでのほうが効率よく正確な(←ここ大事)情報が入ります。

博士号を持っている人たちの書いた学術論文だろうと、図書館のデータベースなんかにアクセスしなくても、大概、無料で読み放題。

GEEK(オタク)の私にとっては、我が世の春かという時代になりました。

正直、単にいつも家にいて読みものを読んでいるだけの自分というのは、読書が趣味だった私としては、「小学校の夏休みのときの自分」と大差ありません。皆さんが、毎日、外で汗だくで動き回っているというのに、こんな自分は、まともな仕事人とはいえないのではないかと少し恥ずかしかった時期もあります。

しかし、多くの有名経営者が、本を読んだり勉強することを毎日最優先していることを知り、最近では、「自分は読む量がまだまだ少ないからこの程度なのだ、もっと勉強しないといけないのだ。」と思っています。

Reading Habits of the Most Successful Leaders That Can Change Your Life Too

私の顧客様は皆さん、お仕事では、第一線に立っている方々で、平日の昼間に悠長に、本業と関係ない本や新聞を読んでいる時間はおありになりません。また、なんといっても米国投資ですから、資料はすべて英文です。そのため、私が投資指南を務めさせていただけるということです。

「相続対策も合わせ、子供の代になっても任せさせるから」、「リタイヤは15年後だから」「この100万ドルは任せるから」。

自分自身の資産運用はもちろん、長期にわたるご信頼に応えるためには、短期のみならず、長期の道筋を立てていくのが、私の仕事。

現在の経済状況については、次に、データを取り上げる記事を書こうと思いますが、まずはモーゲージ危機10周年記念にあたり、「今後、次の景気後退に向け、関係者は、準備に向かっていますよ」というお話でした。

私達一般の投資家にとっても、世間が完全雇用や各種指標に安心して浮かれている(COMPLACENT)今から1年、2年の間が、「冬を暖かく迎えるため」の勝負の時です。

この記事のまとめ

去年の年末(2017年12月)に、知り合いがイーロン・マスク氏、テスラ社の大ファンだということで、テスラの話が持ち上がりました。

私自身は、個別銘柄には全く興味が無い半面、経済誌ですでにテスラの混乱についての報道を読み始めていたので、

「経営上、問題が表面化してきたんでしょう?」

と言ったら、相手は、

「いや、そんなことはまったくないんだよ。今、すごい勢いなんだ」

と自信満々で答えてきて、これが、MANSPLAINER(自分が正しいと思っている男性のことを揶揄して最近米国で使われるターム。MAN、男性と、EXPLAIN、説明をかけ合わせた造語)というものなのかと内心面白く思ったことがあります。

この人がどうこうということではなく、経済だろうとファッションだろうと、一般人の認識というのは、専門家、あるいは投資家の認識と比べれば、タイムラグや認識ギャップがあるということなんだろうと思います。

普通の人からしたら、すべてがうまく行っている気がする今の時期、これが、本来、プロがギアシフトに向かうための準備期間です。